学校日記

サポートセンター・カウンセラー

  • 7月のスクールカウンセラー来校日

    公開日
    2014/06/30
    更新日
    2014/06/30

    サポートセンター・カウンセラー

     1日(火)
     8日(火)
    15日(火)

    以上の3日間です。

    カウンセリングの申し込みは、
    生徒の場合は、サポートセンター
    入り口にある「予約申し込み票」
    をセンター入り口ポストに入れ
    てください。
    保護者の皆様は、学校に電話で申し込んでください。

  • 新しいスクールカウンセラー

    公開日
    2014/04/15
    更新日
    2014/04/15

    サポートセンター・カウンセラー

    新しいスクールカウンセラーが着任しました。
    6時限目に行われた認証式の機会を利用して、全校生徒にあいさつをしていただきました。
    相談は、生徒だけでなく保護者の方も可能です。
    詳細は、サポートセンター担当までお問い合わせください。

  • カウンセラーの窓(光陵だより11月号)

    公開日
    2012/11/06
    更新日
    2012/11/06

    サポートセンター・カウンセラー

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     皆さんは腹が立ったときどうしますか? 
     一般的に怒りを直接出すことは良くないことと考えられています。かといって怒らないようにすることは難しいでしょう。怒りというのは瞬間的にわき起こってくるものなので,人によっては気づいた時には何かやってしまっていたということもあります。
     日本では怒りだけでなく感情をおおっぴらに表現することは,はしたないこととされているので,抑え込んだり我慢したりすることが多いと思います。時間がたつと静まるので効果があるように思いますが,実は怒りは心の奥に押し込められただけで何らかの形で表現しないとそのまま心の中でくすぶり続けるのです。そういう小さな怒りがたまっていって限界を超えると,キレるという形で爆発したり,頭痛・腹痛などの体調不良を起こしたり,うつ症状が出てきたりと不自然な出方をして私たちを困らせるのです。
    ではそんなやっかいな怒りとどうつきあっていけばいいのでしょうか?一時的に押さえるという方法は悪いことではありません。それをどう出すかがポイントになります。たとえば体を動かしたり,紙を破ったり,カラオケで歌ったりという直接表に出す方法があります。そうやって少し落ち着いたら,どうして腹が立ったのか書き出すことによって,振り返り考えてみるといいと思います。書き出すという方法は怒りにまかせて行動してしまった場合にも役に立ちます。
    そうやって怒りを観察しその正体が見えてくると少しずつ怒りに振り回されないようになってくるでしょう。怒りを悪者扱いせず,それを理解し適切に表すことが大切なのだと思います。
    (スクールカウンセラー 永田美恵子)

  • カウンセラーの窓(光陵だより10月号)

    公開日
    2012/11/06
    更新日
    2012/11/06

    サポートセンター・カウンセラー

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     こんにちは。今回は思春期の子どものこころの変化や秘密との関わりについてお話ししたいと思います。
    思春期になり,それまで学校や友達のことなど,いろいろなことを話してくれていた子が,話をしなくなったり,親に隠し事をしたりすることがあります。そんな子どもの変化に戸惑っている人もいるのではないでしょうか。
    しかし,それは自然な子どもの成長のプロセスなのです。思春期にさしかかると,子どもは「男性」,「女性」として,大きな体の変化を体験します。そのような体の変化は恥ずかしく親に言えない秘密となりやすいため,そこから自分は親とは別の人間だという意識が生まれ,親の思い通りにはなりたくないという気持ちを持つようになっていきます。
    子どもにとって秘密を持つことは誰にも邪魔されない自由な世界を手に入れることであり,その魅力に引き付けられる一方,まだ子どもでいたいという気持ちも残っていて,急に甘えてくることもあるかもしれません。そのような矛盾する態度が思春期の子どもをわかりにくくしているところもあります。
    秘密を持ち続けるということは,自分でそれを抱えていかなければならないということでもあり,それに耐えられる強さも必要となってきます。これは自分の力で対処するという責任感が育つ機会ともなります。
     親に秘密を持つようになると子どもの気持ちが見えなくなり,不安を感じることもあるかもしれません。そんな時は必死に話を聞き出そうとはせず,また逆に好きなようにさせればいいと無関心になるのでもなく,子どもの世界を尊重するという気持ちで見守ることが,子どもの成長にとっては大切なのではないかと思います。   
    (スクールカウンセラー 永田美恵子)

  • カウンセラーの窓(光陵だより9月号)

    公開日
    2012/09/06
    更新日
    2012/09/06

    サポートセンター・カウンセラー

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     こんにちは。夏休みは終わりましたが、まだまだ厳しい残暑が続きそうですね。
    長い休みが明けたこの時期は、子どもたちの心身は変調しやすく、注意が必要です。休み中は生活のリズムが乱れやすいものです。学校が始まるとそのリズムをすばやく整えていかなければなりませんが、それができない場合、朝なかなか起きられなかったり、授業や勉強に取り組む意欲が低下したりしがちになります。
    このような状態が続くと、学校に行きたがらない、体調を崩して休みがちになるなどということがあります。そんな時、生活のリズムを整えられるよう気を配ったり、本人に直接注意したりすることは大切なことですが、それでもなかなか改善しない場合は、無理強いせず見守ることも必要です。親があまり不安や焦りをみせてしまうと、子どもは不安を感じたり、殻に閉じこもったりしてこじらせてしまうこともあります。
    こういう場合、朝ちゃんと起きることに関心がいきがちですが、時間にはこだわりすぎず最低限、朝起きて夜寝るというリズムをくずしていないなら大丈夫と考えて、家庭だけで抱えず担任の先生と相談しながら対応を考えていくとよいと思います。2週間ほどたっても変化がなかったら、この状態が長引くことが予想されますので、あせらずじっくりと取り組んでいくことを考えた方がいいでしょう。
    このようなことが起きるとはあまり想像したくないかもしれませんが、いざという時の対応の仕方を知っていることで、不安が和らぎ対処しやすくなるのではないかと思います。
    また何か不安や心配事があったらどんなことでもかまいませんので、遠慮せずスクールカウンセラーに相談してください。

    (スクールカウンセラー     永田美恵子)

  • カウンセラーの窓(光陵だより7月号)

    公開日
    2012/09/06
    更新日
    2012/09/06

    サポートセンター・カウンセラー

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     皆さん,こんにちは。早いものであと数週間もすると夏休みが始まります。大人から見ると羽を伸ばしすぎるのが心配なところもあるでしょうが,今回は夏休みだからこそチャレンジできることについてお話ししたいと思います。
     とにかく夏休みは時間がたっぷりあります。ですから,いろんな制約があって今までできなかったこと,興味はあったがやらずにそのままになっていたことなどに,とことん取り組んでみるというのもいいのではないでしょうか。そうやっていつもとは違った世界を体験できるのは,夏休みならではだと思います。
    今は何かにのめり込んだり,熱くなったりすることを敬遠しがちな雰囲気がありますが,自分はこれが好き,あるいは,誰にも負けない,というものを持っていると,自信をもって人とつきあうことができるようになり,毎日が生き生きとしたものになるでしょう。また関心があることを通じてこれまでの身近な人とは違う世代,境遇の人と知り合うことができ,その交流から自分では思いつかないような見方や考え方を知ることができるかもしれません。
    思春期は好奇心をもち様々なことを経験し吸収しながら大人への準備をしていく時期です。そばにいる大人が,子どもたちのチャレンジする気持ちを厳しくも温かい目で見守っていけば,子どもたちものびのびとたくましく成長していけるのではないでしょうか。
    (スクールカウンセラー     永田美恵子)

  • カウンセラーの窓(光陵だより6月号)

    公開日
    2012/06/08
    更新日
    2012/06/08

    サポートセンター・カウンセラー

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     1学期も半ばが過ぎ,空はまぶしく木々の緑が青々と茂り,気持ちの良い季節になりました。この時期,気になるのはクラスや部活でうまくやろうと気を張り詰め続けてきた子どもたちの心の疲れです。
     身体の疲れは大人も気づきやすく,休めば元気になれますが,心の疲れはわかりにくいため見過ごされやすく,長引いてしまうことがあります。それでも気をつけてみてみると子どもはいろいろなサインを出しています。
     例えば,
    ○無気力になり,動くことをおっくうがるようになる。
    ○好きなものなどに興味や関心を示さなくなる。
    ○イライラして,ささいなことで怒ったりする。
    ○人と関わりたがらなくなり,部屋に閉じこもったりする。
    というような態度がみられます。
     ではこのようなときにどうしたらいいでしょうか?元気がない様子をみると思わず「元気を出して」,「何か気分転換したら」と言いたくなるかもしれませんが,それだと「ほっておいて!」と言われてしまうかもしれません。
    そんなときは「最近元気がないみたい。何かあったの?」とさりげなく聞いてあげてみて下さい。その時話してくれたら,こちらのアドバイスはなるべくひかえて,まず子どもの話を聞いてあげましょう。そうやって話を聞いてもらうことで少しずつ元気を取り戻していけるでしょう。もし話してくれなくても無理強いせず,一日の出来事やその子の興味のありそうな話など,さりげないコミュニケーションを続けていくと,段々と心がほぐれ,話してくれるようになっていくでしょう。   (スクールカウンセラー 永田美恵子)

  • カウンセラーの窓(光陵だより4月号)

    公開日
    2012/05/30
    更新日
    2012/05/30

    サポートセンター・カウンセラー

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     皆さん,こんにちは。スクールカウンセラーの永田美恵子です。新学期が始まってそろそろひと月と思ったら,もうゴールデンウィークが迫ってきていますね。いろいろと楽しい計画を立てている人も多いことでしょう。
     さて,今回は今年度の第一回ということでスクールカウンセラーは何をする人か,少しお話したいと思います。
     何か悩み事や問題が起こったときに,誰かに話すことで気持ちが軽くなったり,解決のヒントが見えてきたりしたことはありませんか?大まかに言うと学校内でそのような手助けをするのが,スクールカウンセラー(略してSC)です。
    誰かから相談されたら,普通は自分の経験を参考にしてアドバイスをするのではないかと思います。ではSCの場合は実際にどう関わっていくのでしょうか?SCになるには人の心の発達や仕組みについてのさまざまな専門知識や技能を身につけることが求められます。SCはそのような知識や技能を使って相談者の心の状態を理解し,どうしていくのがその人にとってよりいいのかを考えながらサポートしていくのです。
     また私が心がけているのは,SCが悩みに対して簡単に答えを出すのではなく,相談者自身が自分の力で解決できるように支えたりアドバイスするということです。すぐに答えを出さないのは,その人が考え試行錯誤していくのをサポートしていく中で,誰かに寄りかかることなく自分で問題を解決していけるようになることが大切だと考えているからです。
     …何だかちょっと堅苦しくなってしまいましたね。とにかくSCはいつでも皆さんのお役に立ちたいと思っていますので,何か困ったことがあったら「こんなことでもいいの?」というようなことでも気軽にお話しに来てくださいね。
    (スクールカウンセラー 永田美恵子)

  • カウンセラーの窓(光陵だより1月号より)

    公開日
    2012/01/11
    更新日
    2012/01/11

    サポートセンター・カウンセラー

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     あけましておめでとうございます。皆さんはどんなお正月を過ごされたでしょうか?
     お正月といえば昔は本家に親戚一同が集まるなど,にぎやかに新年を祝うというのが普通に見られましたが,最近では家族のみや個人で過ごす人たちが増えているのではないでしょうか?
    テクノロジーの発達により一人で楽しむための道具や場所が増えたせいか,特に若い人の中で誰かと過ごすよりむしろ一人でいるのを好む人たちが目につくように思います。
    そういう傾向が極端になってしまうと『引きこもり』といわれる状態になります。引きこもりは失敗・挫折の体験や,人から低く評価されたと本人が感じたりしたことがきっかけになることが多いようです。そのような出来事で自信をなくしてしまい,また同じ目にあうのではないかと思うと外の世界に出て行くのが怖くなり,傷ついた自分を守り修復するため「すごい自分」でいられる世界に閉じこもってしまうのです。
    この引きこもりが不登校と関連している場合が多いということは,皆さんも想像がつくのではないかと思います。要は傷つくのが怖くて外の世界に出て行けないということなのです。そういう場合,周りはつい根性がない,甘えていると見てしまいますが,元々ベースとなる心の強さが育ってきていないので,いきなり外の世界に連れ出しても傷つきの再演となりがちです。もちろんいずれは外の世界に出て行かなければならないのですが,その前に本人の世界を尊重し自信が育ってくるのを待つことが大切なのです。
    引きこもりは幼いころからの人とのかかわりの少なさから生まれるのではないかと思われます。やはり人間はかかわりの中でさまざまな体験をし成長することが大切だといえるのではないでしょうか。

  • カウンセラーの窓(光陵だより12月号より)

    公開日
    2011/12/12
    更新日
    2011/12/12

    サポートセンター・カウンセラー

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     後ひと月ほどで2011年も終わります。突然降りかかってきた天災により,被災者の方はもちろん,直接的な被害を受けなかった人も震災前と後では明らかに変わってしまった世の中や自分を感じているのではないでしょうか。それは喪失感といってもいいかもしれません。
     今回のような大きな災害の時はもちろんですが,私たちは毎日の生活の中でもいろいろなものを失うという経験をしていて,数々の喪失感を味わっているのではないかと思います。
     たとえば大切なものをなくしたり,恋人と別れたりもそうですし,若さや美しさを失っていくこともそうでしょう。人はそういう日々感じる喪失感を修復しながら暮らしているともいえるのではないでしょうか。それはおとなだけでなく,子どもたちも同じだと思います。
     例えば思春期の子どもは大人の言うことを聞かなかったり,反抗するようになってきますが,それは自分で考え行動できる人間になるための予行演習といえます。その一方で親に甘え,依存する心地よさもなかなか断ち切れず,反抗的な口をきいた後で,親に甘えたり何かをねだったりという正反対のことをしたりします。親から見たらその行動は矛盾だらけなのですが,そこにはこれまで依存していた親から分離すること,つまり親を失うことに対する不安があるのです。そして反発したり,甘えたりをくり返して子どもなりにその喪失感を克服していこうとしていると考えることができるでしょう。
    子どもの自分勝手な言動にイライラさせられたり,叱りたくなることも多いと思いますが,このような考え方をおぼえておくと,子どもを理解するのに少しは役に立つように思います。そして格闘の日々が過ぎたある時,少し成長した子どもの姿に気づくこともあるかもしれませんね。

  • カウンセラーの窓(光陵だより11月号より)

    公開日
    2011/11/07
    更新日
    2011/11/07

    サポートセンター・カウンセラー

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     現代社会を生きる私たちにとって,パソコン・携帯電話などの電子機器と全く無縁な生活を送れる人は多くはないでしょう。パソコン・ゲーム機などの提供するバーチャルな世界の魅力として,そこでは誰もが主人公になれ,その世界をコントロールしているかのような気分に浸れるということがあります。また自分の思い通りにならない状況になってもリセットすることができます。この魅力は裏返せば,はまってしまうとなかなか抜け出せない怖さにもつながります。子どもがネットにはまってしまって抜け出せないというのはよく聞かれる話です。子どもはまだ自分の欲望をコントロールする力が弱いのでそういうことが起こりやすいのです。
     そういう場合に親はどういう態度をとればよいのか,ケースバイケースで絶対唯一の方法があるわけではありませんが,特に思春期の子どもにおいて気をつけておくとよいことをあげてみましょう。ありがちなのは親が全く禁止してしまうか,親側が時間を極端に制限するというやり方です。これは一時的な効果がある場合もありますが,逆に反発して親のいうことに全く耳を貸さなくなってしまうという危険性が高いように思われます。
    ではどうすればよいのでしょうか?まずは親としてゲームなどに熱中することで勉強などがおろそかになるのを心配していることを伝え,取りあえず子どものできるという範囲で制限時間を決めさせます(最初はあまり極端でなく少しでも減らせればという気持ちで)。ただし子どもが自分で決めたことを守れなかったり,成績が落ちたりした場合のペナルティについてもちゃんと話し合った方がよいでしょう。
     これは自分で決めたことに責任を持つということを経験する経験と同時に,そういう責任をとれる一人前の人間として認めるという意味合いもあります。思春期の子どもにとって認められることは嬉しいことですが,それには責任が伴うということを学ぶ機会になるのではないでしょうか。(スクールカウンセラー 永田美恵子)

  • カウンセラーの窓(光陵だより10月号より)

    公開日
    2011/10/03
    更新日
    2011/10/03

    サポートセンター・カウンセラー

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     近頃は夜にはひんやりとした空気を感じるようになってきましたね。異常気象などと盛んに言われていますが,やはり季節は移り変わっていくのだなと少しホッとしたりもします。
     日本人は昔から季節ごとの行事や祭事などを行い,生活の中で風情を楽しむという習慣をもっていました。いまでも細々とその習慣は受け継がれているように思います。そういう季節の微妙な変化を感じ味わうという心は,人とのつきあいの中にも影響を与えているのではないかという気がします。たとえば(今では少しニュアンスが変化してきているように思いますが…)空気を読むとか,相手の身になるとか,相手を思いやるとか,そういうものはささいな変化に気づくこと,そこから想像を膨らますことを自然とやっているからこそできることではないかと思います。それは私たちにとっては当たり前のことですが外国,特にアメリカなどではあまりない習慣のようです。それは美しい四季の移り変わりがある日本の気候がはぐくんだものではないかと思えます。
     ただ近頃はそういう日本人独自の心情が薄れてきているようにも見えます。周りを見る余裕がなく,自分の都合で行動してしまったり,自分を振り返らず周りに不満を向けてしまったりという光景が目立ってきたように見えます。今は室内にいれば季節の変化など感じずに生活できてしまう状況があります。自分を振り返ってみても,秋だからといって月を見たり,虫の音に耳を傾けたりということも少なくなってしまっていると感じます。
     日々の生活の中で身の回りの自然や季節の移り変わりに目を向け,心の潤いを持ち続けていられたら,今自分のいる場所をゆとりのある居心地のよいものにしていけるのかなと思っています。

  • カウンセラーの窓(光陵だより9月号より)

    公開日
    2011/09/04
    更新日
    2011/09/04

    サポートセンター・カウンセラー

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    こんにちは。ピークを越えたとはいえ,9月はまだまだ暑く,体調管理には気を抜けない毎日が続きます。お医者さんのお世話にならなくても済むように気をつけたいですね。
    さて世の中には,お医者さんの白衣を始め,所属する集団や組織,職業によって制服を着ることが義務あるいは慣習化されている場合があります。制服は役割を象徴するもので,制服を着ることはその役割に基づいた行動が求められます。
    それはあくまでも役割としての振る舞いでありその人のすべてを決めてしまうものではありません。でも私たちは制服を着ている人を見ると,警察官なら警察官として,看護師なら看護師として,こうあるべきと期待するイメージを当てはめて考えてしまいがちです。
    また逆に制服を着ている側も,役割として与えられている権限を自分個人の力と思ってしまうと自分の論理を周りの人に押しつけたりということも起こりえます。
    制服を脱いでしまえば生身の人間ですが,それが分からなくなってしまうところが人間の心の危うさといえるのかもしれません。
    誰しも自分は周りからの情報をそのままダイレクトに受け取っていると思っていますが,実は思った以上にバイアスがかかっていることが多いのです。制服についての話はその中のほんの一例です。でもそういう人間の心理についての理解を広げていけば,失敗を避けられたり,自分の周りの人の行動が理解できたりして,毎日を過ごしやすくしていけるのではないかと思います。
    今は一般の人向けの心理読み物も数多く出版されています。皆さんも興味のある人はぜひ心理学の本を開いてみてくださいね。

  • カウンセラーの窓(光陵だより7月号より)

    公開日
    2011/07/03
    更新日
    2011/07/03

    サポートセンター・カウンセラー

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     こんにちは。近頃は晴れた日には日差しが肌を刺し,梅雨明け前とは思えないほどですね。
     先日テレビを観ていたら外国の番組でこんな実験をやっていました。街で通りがかった人に地図をもった仕掛け人が道を尋ねます。すると途中で二人の間を大きな看板を持った人たちが通り過ぎそのすきに仕掛け人が入れ替わるのです。でも道を尋ねられた人はそれに全く気づかず,説明を続けていました。例えば女性が男性に,白人が黒人に変わっても相手は全く気づいていませんでした。
    そんなバカな!と思うかもしませんが,これは脳の働きによって説明できるのです。自転車を例にとって考えてみましょう。初めて乗った時は上手く乗れず,倒してばかりだったのが,一度乗れるようになったら,後はいちいち考えなくても乗ることができます。脳は目や耳などの器官から休みなく入ってくる膨大な情報を常に処理し続けなければならないため,今特に必要とならない情報は処理を省略したり,習得した作業などはいちいち考えなくてもやれるように自動化したりしてしまうのです。
    このように私たちは見ているようで見ていないことや,知っているつもりでも本当はよく知らなかったりということが多いのですが,それは自分自身の注意不足というより,脳の労力削減によるものなので仕方ないところもあるのです。それを補うためにはそういう脳の働きを知った上で,日頃から状況や必要に応じて改めて意識して注意を向けるようにすることが大切になってくるでしょう。
    でも私は,このエピソードから機械のように完璧で精密ではない人間というものに,ホッとした気持ちや愛しさを感じさせられるように思いました。皆さんはいかがでしょうか?
    (スクールカウンセラー 永田美恵子)
    7月スクールカウンセラー永田先生の来校日と相談時間
    ★1日(金) ★※6日(水) ★※8日(金) 13日(水) 15日(金)
    ★=45分日課 ※=個人懇談

  • カウンセラーの窓(光陵だより5月号より)

    公開日
    2011/05/30
    更新日
    2011/05/30

    サポートセンター・カウンセラー

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    こんにちは!スクールカウンセラーの永田です。
    皆さんはカウンセリングというとどんなイメージをもつでしょうか?悩みを相談する場ということはなんとなくわかっても,相談したらその場でパッと解決してくれるのではとか,逆に叱られるんじゃないかなどと想像するひともいるかもしれませんね。
    では実際はいうと,すぐ答えを出したり,相談しに来たひとのことをとがめたりすることはありません。まずそのひとの話をじっくり聞きます。それはそのひとが何で困っているか,今どういう気持ちなのか,どうしたいと思っているかなどをできる限りわかろうとするためです。そのうえでカウンセラーはそのこころの重荷を少しでも軽くするためにできることをいっしょに考えたり,時にはアドバイスをしたりするのです。
    そうやってしっかり話を聞いていくので1回だけでなく,何回か続けて会って話をしていくことが多くなります。相談するひとも,次の回までにいろいろ考えたり,そのことについて話したりすることで思いもよらなかったことに気づいたりします。カウンセリングを続けることで,そういうこころの変化も起きてくるのです。
    またなかには話すのが苦手だったり,1対1だと緊張してしまうひともいると思います。そういうひとには,絵を描いたりする描画療法や,雑誌を切り抜いて貼り絵の作品を作るコラージュ療法,砂の入った箱の中におもちゃを置いて作品にする箱庭療法などもあります。作品を作ることは自己表現のひとつですので,それによってこころの変化を促すことができるのです。
    誰にも相談できず,一人で悩みを抱え込むのは苦しいし,辛いことですよね。そういう時,少しでも皆さんの力になれたらと思っています。また光陵中には箱庭の道具や人形が揃っていますので,興味のある人は気軽に見に来てくださいね。
    (スクールカウンセラー 永田美恵子)

  • 5月スクールカウンセラー来校日と相談時間

    公開日
    2011/04/28
    更新日
    2011/04/28

    サポートセンター・カウンセラー

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    2日(月) ★6日(金) ★9日(月) 13日(金) ★16日(月) ★23日(月)  27日(金) ★=45分日課

    50分日課
      5限 1:55〜2:45
      6限 2:55〜3:45
      業後 4:00〜4:30
    45分日課
      5限 1:35〜2:20
      6限 2:30〜3:15
      業後 3:30〜4:20

  • カウンセラーの窓(光陵だより4月号より)

    公開日
    2011/04/28
    更新日
    2011/04/28

    サポートセンター・カウンセラー

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     桜も散り,新緑の美しい季節になりました。でも今年はそれを素直に楽しむ気持ちになれない人もいるのではないでしょうか? 
    3月の突然の大地震により,多くの都市や集落が壊滅的な被害を受け,また亡くなった方や多くのものを失った方がいます。そういう方たちが失った日常を取り戻していくためには,長い時間が必要でしょう。被災された方々にはこの場を借りて心よりお見舞い申し上げます。
     一方でそういう実際に被害にあわなくても,津波や映像や写真をくり返し見ることで間接的に喪失を体験することでも,心はダメージを受けてしまうことがあります。あの映像を何度も見ていて無力感や不安,気分の落ち込みを感じた人もいるかもしれませんが,それは自然な心の働きなのです。だからあの当時ニュースを避けて,アニメなどを見てしまったことに罪悪感を持つ必要はありません。むしろ心が健康で,危機を避けるために正常に働いていたといえるのです。
     心というのは実際の体験と間接的な体験をあまりはっきりと区別しないという性質があります。だからマンガを読んだり,映画を見たりすることで,まるでそれを自分が体験しているかのように泣いたり,笑ったりできるのです。特に映像の影響力が大きいというのはみなさんも実体験として理解できるのではないでしょうか。
     誰でも当たり前のように自分のことは自分が一番よくわかっていると思っています。でも人の心は知識や理論だけでは理解できない,つかみどころのないところがあるのも事実です。また何か危機的なことが降りかかったときに,その不可思議な正体の一部を見せてくれるといえるでしょう。
    (スクールカウンセラー 永田美恵子)

  • カウンセラーの窓(3月)

    公開日
    2011/03/07
    更新日
    2011/03/07

    サポートセンター・カウンセラー

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     もし誰かにあなたはどういう人ですかと聞かれたらどう答えますか?意外と答えに困るのではないでしょうか。
    実際私達は日頃特に深く考えることもなく,ある程度まとまった自分というイメージを持って過ごしています。でも改めて自分を観察してみると意外な発見があるものです。
     例えば普段は意識していないと思いますが,誰でも相手や状況によっていろいろな自分を使い分けています。スイスの精神科医のユングはこれをペルソナ(仮面)と呼びました。ペルソナはスムーズな社会生活を送るために必要不可欠なものです。
     身近な例としては目上の人に対しては丁寧に,友達とはフランクにというように違う態度で接していると思います。そうやって柔軟に自分を変えることで,様々な人となるべくぶつからずにやっていこうとする訳です。それがうまくできないと場にそぐわない言動で相手の気分を害してしまったりというトラブルを招きます。
     ではペルソナをうまく使いこなせさえすれば問題なく楽しく毎日を過ごせるのでしょうか?そう言い切ることはできないと思います。それは行き過ぎるとペルソナ=自分となってしまい,元々の自分と切り離されてしまうからです。つまり人から見られる自分を意識しすぎて,自分の本当の気持ちがわからなくなってしまうのです。自分が何が好きか何がしたいかわからないというのは寂しいし,つまらない気がします。
     相手に合わせるところと自分を大事にするところとの自分なりのバランスを見つけていくことが大切なんだと思いますが,結局それは日々の人との関わりの中で体感しながら身につけていくものなのでしょうね。(光陵中スクールカウンセラー)

  • カウンセラーの窓(2月)

    公開日
    2011/02/09
    更新日
    2011/02/09

    サポートセンター・カウンセラー

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     皆さん,お元気ですか。この頃は一段と寒さが厳しく感じられますね。そんな日が続くと暖かい部屋で過ごすことが自然と多くなりそうです。でも暖かい部屋で,冬が終わったら美しい景色を観に出かけようかと想像をふくらますのもいいものです。
     皆さんは旅行に行くのが好きですか?ワクワクした気持ちで旅行の支度をしたり,出発の前日になかなか寝付けなかったりという経験を持つ人もいるのではないでしょうか?
     なぜ旅行は人の気持ちを浮き浮きさせるのでしょうか?それは旅先では決まりきった日常にはない新鮮なものや人,体験に出会えるからかもしれません。そういう新しい経験が驚きと感動を与えてくれることを期待する気持ちがあるのでしょう。もちろん旅先で思いもよらないトラブルに巻き込まれることもあるかもしれませんが,それでも旅への憧れは誰の心の中にもあるものではないかと思います。
     思えば,新しい世界に飛び込むというのも旅にたとえられるかもしれません。よく卒業や就職,進学なども新しい門出とか旅立ちと表現しますね。これまで出会ったことのないタイプの人や新しい価値観に戸惑いや不安を感じることもあると思いますが,そういうものを取捨選択して自分なりに取り入れていくことで,より豊かな充実した日々を送れるようになるのではないかと思います。
     またそのような大きな変化はなくても,ずっと興味を持っていて自信がなくてなかなか踏み出せなかったことにチャレンジすることでも,新しい世界やドキドキに出会えると思いますよ。

  • カウンセラーの窓(1月)

    公開日
    2011/01/23
    更新日
    2011/01/23

    サポートセンター・カウンセラー

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     皆さんこんにちは!皆さんはどんなお正月を過ごしましたか?
     最近はお店も早くから開いていたり,お飾りやおせちなども省略したり簡素になったりして,お正月の雰囲気を感じさせる機会も少ないせいか,私達も昔のように気持ちを新たに新年を迎えるという気持ちも薄れてきているような気がします。それで何か不都合がある訳ではないのですが,そういう節目を意識することにはそれなりの良さがあるのではないかと思うのです。
     何か難しい問題を抱え悩んでいる時というのは,この先ずっとその問題が解決しないのではないかと思いがちではないかと思います。特に長い間解決できないでいるとどうしても悲観的になってしまいます。そういうときに立ち止まって,いったん肩の荷を下ろし,振り返ってみることで,新しい見方ができたり,少し元気が取り戻せたりすることがあるのではないでしょうか?そういう機会として新年の節目を利用することができると思います。
     実際昔の人は新年を迎えると同時に去年のことはリセットするという習慣を持っていたようです。そうやって過去のことを持ち越さないようにすることで巧みに心の重荷を軽くするということをしていたのではないかと思います。それで問題を全て投げ出してしまうのも問題ですが,いったん手放してみるというのも必要なことではないかと思います。