交通事故の加害者になると
- 公開日
- 2014/01/27
- 更新日
- 2014/01/27
校長室より
これは、1月9日(木)に瀬戸警察暑からの警察活動に理解、協力したということでいただいた感謝状です。瀬戸蔵つばきホールで贈呈式が行われました。いろいろな団体・個人が表彰されましたが、「学校」といわれるのは水無瀬中学校だけでした。生徒会とPTAが連携してあいさつ運動を兼ねたドライバーに向けた安全運転の呼びかけや1年生が行った自転車安全教室の実施などが評価されたためです。たいへんありがたいことです。
ところで、1学期の終業式で稲吉先生が「交通事故に気をつけましょう。」というお話をされました。交通事故にあって痛い思いをしてはいけないし、さらに命を落とすようなことがあっては断じていけません。交通事故の被害者にならないように気をつけなければという思いでした。
しかし、こんな新聞記事を目にしました。
小学校5年生の少年が自転車で坂道を時速20から30キロで下っていくときに、歩行中の62歳の女性と正面衝突してしまったそうです。その女性は頭を強く打ち病院に搬送されましたが頭の骨を折るなどして今でも意識が戻らない状態が続いているそうです。事故にあった女性のことを思うとてても残念ですし、事故を起こしてしまった少年もショックを受けたことでしょう。しかし、私が注目したのは、裁判所から少年の母親に9500万円の損害賠償命令が出たことです。
こんな事例もあります。携帯電話を操作しながら、無灯火で自転車を運転していた女子高校生が女性に追突しました。被害女性は歩行困難になり、看護師の職を失ってしまいました。この場合の損害賠償は5000万円でした。
損害賠償の9500万円、5000万円とはどのくらいの額でしょう。昨年の日本人の平均年収がおよそ450万だとして、すべて損害賠償に充てたとすると9500万円支払うには21年かかります。5000万円支払うには11年かかります。自動車は18歳になってから運転免許を取らないと運転できません。しかし、自転車は小学生でもそれ以下でも乗ることができます。しかも免許がいるわけではないので加害者になることがあり得るという意識はありません。ちょっとした不注意で人生がめちゃくちゃになってしまいます。自転車に乗るときは被害者にも加害者にもならないよう注意が必要です。
平成26年1月27日 全校集会にて 水無瀬中学校長 浅井大司