学校日記

修了式式辞

公開日
2014/03/24
更新日
2014/03/24

校長室より

みなさんは、イソップの「アリとキリギリス」というお話を知っていますか。
暑い暑い夏の日。アリたちは冬に備えて一生懸命働いていました。そんなある日、一匹のキリギリスが草かげで歌を歌っています。キリギリスは、「アリさん、アリさん、何で君たちはこんな暑い日に汗水たらして働いているんだい?」と聞くと、アリは「冬に備えて食べ物を集めておくんだよ」「へえー、暑いんだから、もっと楽しめばいいのに!」と言って、歌を歌い続けました。そして秋が過ぎ、冬が来ました。つめたい雪のふる中をぼろぼろの服を着たキリギリスが「さむいよ〜、おなかがすいたよ〜」とおなかをすかせて、さまよっていました。そうしていると、暖かそうな家を見つけました。アリたちの家です。キリギリスはノックをして、アリたちに「寒くておなかがすいているので、なにか食べ物をいただけませんか。」と聞きました。この後はいろいろな説があります。どんな結末だったか確認してみてください。
まず、アリたちは「いいですよ。家の中に入って暖まってください。食べ物をあげますから。」と言ってキリギリスを暖かく迎えました。キリギリスは、うれし涙をポロポロこぼしました。という話しです。
次にアリたちは「夏に遊んでばかりいるから、そういうことになるのさ、しょうがないね。」と言って何もあげずにドアを閉めてしまいました。というお話です。
もう一つ、アリはドアを閉めてしまいました。キリギリスは最後の力を振り絞って「歌うべき歌は、歌いつくした。私の亡骸を食べて、生きのびればいい。」と言い返しました。というお話です。自分のやりたいことをやりつくしたのだから悔いがないということです。最後に意地をはっただけかもしれなし、ただの負け惜しみともとれます。
さて、みなさんはどのお話が気に入りましたか。これら以外にも4つめのお話を自分なりに作ってもいいでしょう。「自分らしく生きる」これが大切なのです。
平成26年3月24日    修了式にて
水無瀬中学校長    浅井大司