学校日記

備えあっても憂いあり

公開日
2013/04/23
更新日
2013/04/23

校長室より

平成7年にマグヌチュード7.3の大地震が起きました。阪神淡路大震災という名前がつけられましたがその地震の死者は6434名でした。記憶に新しい平成23年3月11日には、マグニチュード9.0という日本周辺における観測史上最大の地震が起きました。東日本大震災という名前がつけられましたが、死者は何と15883名でした。つい最近、4月20日には、中国の四川省でマグニチュード7.0の地震が起きました。懸命な救助活動をしているものの被害はまだまだ拡大しつつあります。このように日本付近は火山帯が多く、大きな地震が発生しやすい状況にあります。だから、避難訓練をしなければならないのです。
 では、避難訓練をしたら大丈夫かというと決して大丈夫と言い切れません。避難訓練では「おはし」を守って避難できていても、本当に地震がくれば、パニックを起こしてしまいます。押す人もいれば、走る人もいるでしょう。大きな声で悲鳴をあげる人もいます。頭を保護することを忘れる人もいます。しかし、避難訓練をすることによって何をしなければならないのか確認できます。「おはし」を守ること、避難経路、家族との連絡方法などです。パニックがおさまったときに何が正しい行動なのか思い出し、それに従おうとします。これが、避難訓練を行う意義だと思います。欲を言えば、家で防災グッズを準備したり、飛散防止フィルムを貼ったり、家具の転倒防止の金具を取り付けたりすることのきっかけとして欲しいのです。
 水無瀬中学校としては、水無瀬中学校が避難所になったことを想定して、間仕切りや毛布や飲料水が備蓄してあります。瀬戸市も防災に真剣に取り組むようになってきて、避難所として必要な物品や避難所として開設できる教室などの調査も行われました。昨年度は通学路の危険箇所の点検、整備も行われました。また、今年度、緊急地震速報を受信できる放送システムが配備される予定でいます。これで大丈夫かというと避難訓練と同じく大丈夫ではありません。「備えあれば憂いなし」ということわざがありますが、災害に関しては「備えあっても憂いあり」です。しかし、訓練や準備をすることによって憂いをより少なくすることができます。
                       平成25年4月22日避難訓練にて
水無瀬中学校長 浅井 大司