学校日記

卒業式式辞

公開日
2013/03/12
更新日
2013/03/12

校長室より

 さて、卒業生のみなさん、あらためて、ご卒業おめでとうございます。先ほど卒業生174名ひとりひとりにお渡ししました。本来ならば、もう一人お渡ししたかったのですが、かなうことができず、とても残念に思います。卒業証書を受け取られた皆さんの顔には、中学校生活を立派に成し遂げた満足感と次への希望で、輝いて見えました。
 私が、みなさんが成長する中で感動したことを三つお話しします。
 一つ目は、あいさつです。もちろん「あいさつをしましょう。」と呼びかけてはいますが、みなさんから返ってくるあいさつは決して強制ではなく、どれも本音でした。心からのあいさつが返ってきました。元気な時には元気よく、風邪気味の時はそれなりに、何かいやなことがあった時は、頭を下げるだけ。その素直さにいつも感動していました。そして、頭を下げるだけだった子が徐々に大きな声が出るようになると、この子も成長してきたんだとうれしさと頼もしさを感じました。
 二つ目は、今年度、「自らすすんで、がんばって、きれいになるまで」をキャッチフレーズにして取り組んだ「水無瀬のみがき」です。みなさんの掃除に対する取組は目を見張るものがありました。汚れているところを探して、角から角まで徹底的にきれいにしていました。掃除の時間だけではありません。掃除のない日の昼放課にはすすんで教室をきれいにしている姿を何度も目にしました。朝、学校の回りのゴミを私が拾っていると手伝ってくれる子もいました。これも先ほどと一緒で決して強制してやらせていることではありません。学校中をきれいにしてもらえて本当にありがとうございます。
 三つ目はハンドベルや和太鼓を含めた合唱です。先週行われた卒業生を送る会での合唱は生まれて以来、最高に感動しました。合唱コンクールで優勝しようという欲ではなく、自分だけが精一杯歌えばいいという自己満足でもありません。聴いている人に自分の気持ちを伝えたいそんな気持ちで歌っていました。今日もおそらくすばらしい合唱で私たちを感動させてもらえることでしょう。
 以上、三点お話ししましたが、すべて、素直な自分の気持ちをそのまま出して、人を感動させているのです。素直な自分の気持ちの中には、めんどくさいとか自分だけとかどうせダメだという負の気持ちもたくさんあります。しかし、その負の気持ちを正の方向へ成長させて、その成長させた気持ちで私の心を感動させているということでしょう。私は、いつもびんびん感動していました。
 在校生のみなさん、卒業生の成長ぶりを見、それをまねる。そして、まねるうちに心がこもってくる。これが伝統というものです。卒業生のみなさんが築き挙げてきた水無瀬の伝統を受け継ぎ、さらに磨きをかけてください。
                       平成25年3月7日
                       瀬戸市立水無瀬中学校長 浅井大司