大型絵本の読み語り(11月8日)
- 公開日
- 2013/11/08
- 更新日
- 2013/11/08
図書ボランティアより
11月1日(金)からスタートした「読書週間」も早いもので,本日(8日)が最終日となりました。お子様は、たくさん本の世界にふれることができましたでしょうか?
30分放課にネバーランドで行われる“大型絵本の読み語り”も最終回をむかえました。
今回は、図書ボランティアの松田さんと安藤さん2名が来校されて、読み語りをしてくださいました。
今日の一冊は「きつねのでんわボックス」(戸田 和代:作 たかす かずみ:絵)です。
携帯電話の普及につれて、街角で見かけなくなってきた電話ボックス。夜の灯りがともった電話ボックスはさみしく、ちょっと特別な空間に見えたものです。
「きつね」といえば、魔法をつかって人を化かしたり、いたずらっぽいイメージがあります。さて、ストーリーは・・・
幸せそうなきつねの親子がくらしていました。
「ぼくがまほうをつかったら、うれしい?」と子ぎつねが聞きます。
「あれはうそよ。どんなにおまじないをしても かあさん化けられないもの」と母さんぎつねが答えます。
幸せな親子の生活は、子ぎつねの死で一変します。
やがて母さんぎつねは、電話ボックスに灯りがともる頃にやってくる人間の男の子と出会います。病気のために遠方で暮らす母親に、電話ボックスへやってきて話をするのを楽しみにしている男の子と亡くしたわが子を重ね合わせる母さんぎつね。
しかし古ぼけた電話ボックスが取り壊されることになります。母親に電話をしたい男の子の夢をこわさないために、母さんぎつねはできないはずの魔法をつかってボックスに変身します・・・・
子をもつ大人には、たまらない作品です。 お話を聞いた低学年の子どもたちは、どのように受け止めたでしょうか…
なんとなく、さみしくて、やさいしいお話なのは分かっても大人のようにジ〜ンとはこないかもしれません。
親になったときに「ああ、このお話聞いたことある。ああこんな物語だったんだ」と、その時しんみりすることでしょう。 むしろ今はそのくらいがちょうどいいのかもしれません。
読み語りが終了して、ネバーランドを後にする子どもたちの静かな背中に物語の余韻を感じました。
個人的には、エリック クラプトンの名曲「 Tears In Heaven 」(ティアーズ イン ヘブン)のメロディーが聞こえてきました・・・