「負けて得ること」(光陵だより9月号より)
- 公開日
- 2011/09/04
- 更新日
- 2011/09/04
校長室より
夏休み前の土日に,3年生にとって最後の部活動の大会,中総体があった。大会前,光陵中学校の生徒たちや先生も,最後の練習を今まで以上に気合いを入れて行っていた。「いい結果が出てくれれば」と祈っていた。
大会に入り各部活動とも全力を尽くし戦った。大接戦の末に惜しくも敗れてしまい涙している生徒たちに,「惜しかった,よく頑張った。」としか声をかけることができなかった。
運動部の大会や文化部のコンクールでは,当然順位がつき「勝ちと負け」がはっきり決まる。どの部活動も優勝や上位大会への出場を目標にして戦っていると思う。しかし,よく考えてみると優勝できるのは,一校(一人)だけ,上位大会へ出場できるのも数校(数人)だけで多くの学校が負けてしまう。負けてしまった時は,悔しさと後悔でいっぱいであるが,その後に冷静になって負けたことの原因を分析し,理解することが大切だと思う。さらにもっと大切なことは,負けた時に「悔しい」と思えるようにそれまでに練習や努力を十分することである。
2学期は,体育祭や文化祭で他の学級と競い合う機会がある。毎年,クラスでトラブルが起きながら苦労し,みんなで協力して練習を続け当日を迎える。
当日,優勝できるのは,ひとクラスだけ。惜しくも優勝できなかったクラスは,それまでの苦労や努力が大きければ大きいほど,悔しい気持ち以上にクラスの仲間の大切さや,ありがたさが実感できると思う。
人生は,負けて得ることの方が多い。価値のある負けを経験できるように,何事にも全力で取り組もう!(学校長 水野富士夫)