学校日記

カウンセラーの窓(5月)

公開日
2010/11/03
更新日
2010/11/03

サポートセンター・カウンセラー

 皆さん,こんにちは。スクールカウンセラーの永田です。よろしくお願いします。2年・3年の皆さんは何となく聞いたことがあるかもしれませんが,1年生の人は何をする人?と思うかもしれませんね。このコラムを通じて,カウンセラーのしていること,人の心の不思議についていろいろお話しすることで少しでも身近に感じてもらい,興味を持ってもらえたらいいなと思っています。
 皆さんはしゃべったり,何かをしたりする時にどうしてそうするのかと考えたことはありますか?そんなの考えるまでもない,わかってる!という声が聞こえてきそうですね。でも意外とその人本人がわかっていないことも多いのです。例えば,会いたくない人に用事でどうしても会わなければいけないとき,その約束をど忘れしてしまうとか,間違えて友達を好きな人の名前で呼んでしまったりとかというような失敗は誰でも経験があると思います。わざとそうしようと思ったわけではないのにそうしてしまうのです。そういう心の不思議について研究したのが,19世紀のオーストリアで『精神分析学』という学問を創始したフロイトという人です。フロイトはこのような行動を失錯行為と呼びました。そしてそういう行動はその人の無意識の本音の部分が意識の上に浮かび上がってくることで起こると考えたのです。
 そのような失敗は困りますが,無意識の気持ちを抑え込むのも心の健康にはよくありません。ではどうしたらいいでしょうか?最後に一つ私から考え方のヒントを差し上げます。「思うのは自由」ということ,「思うこととそれを実際にやることとは全然違う!」ということです。
 皆さんも一度自分も周りも傷つけない本音の発散方法を考えてみたらいかがでしょうか?
(光陵中 スクールカウンセラー)