4月28日(月)の全校集会
- 公開日
- 2014/04/28
- 更新日
- 2014/04/28
校長室から
今年度2回目の全校集会を行いました。
まず,今年度前期の各クラスの室長・議員,各委員会の委員長・副委員長の認証を行いました。それぞれの組織のリーダーとしてがんばっていってほしいと思います。
続いて,部活動の対外試合の伝達表彰をしました。「第12回愛知県ジュニアラグビー・イーストリーグ ボールトーナメント」で準優勝したラグビー部,「第32回瀬戸地方中学生バスケットボール選手権大会」で3位になった女子バスケットボール部,さらにバスケットの大会で「ベスト5賞」に選ばれたM・Sさんの表彰をしました。見事な成績です。
続いて,校長講話をしました。1年生の部活動正式入部にちなみ,「ソフトボールの神様」をしました。こんな話です。
「私は以前市内のある中学校で,ソフトボール部の顧問をしていました。
その学校に赴任して,初めてソフトボール部の顧問になりました。その学校のソフトボール部は,公式戦はおろか練習試合でも何年も勝ったことがないというチームでした。
私が初めて顧問になった年に入学してきた1年生は,私といっしょにソフトボールを始めました。1年生の中に,特に一生懸命練習する生徒がいました。Aさんとしましょう。Aさんは,最終的には3年生の中総体が終わるまで,練習を一度も休みませんでした。さらに一度も遅刻もしませんでした。必ず真っ先にグランドに来て,ベースを置いたりしていました。
2年生の夏,Aさんはキャプテンになりました。Aさんは,常に全力で練習に取り組みました。毎日練習の最初に「塁間ダッシュ」を10本していました。ソフトボールの塁間は18.29mです。18.29mをダッシュする練習です。Aさんは全力で走るので,いつも塁間の倍くらいのところまで走っていました。全力疾走すれば,すぐには止まれないからです。
そんな生徒たちが迎えた3年生の中総体の準決勝。試合は1点リードされたまま最終回の裏の攻撃になりました。2アウト,ランナーは2塁・3塁。最後のバッターは,Aさんでした。今もその場面を鮮明に覚えています。
Aさんが打ちました。ショート正面のゴロでした。
普通ならこれで「ゲームセット」となるところですが,毎日毎日全力で塁間ダッシュを繰り返してきたAさん。全力疾走しました。
審判の判定は,「セーフ」。
相手のファーストの選手は,当然アウトで試合終了と思っていたのでしょう。判定の後,審判を見て,一瞬肩を落としました。そのわずかなすきに,3塁ランナーに続いて2塁ランナーまでもホームインしました。劇的な逆転勝ちを収めました。
ソフトボールという競技は,高い運動能力をもった選手よりも一生懸命練習してきた選手の方が活躍できるという不思議なところがあります。そして,一生懸命練習してきたチームが勝つという正直なところがあります。
それはまるで,いつもだれかが練習を見ていて,「よし,一生懸命がんばってきたこの選手に打たせてあげよう」とか「この試合は,よく努力してきたこのチームに勝たせてあげよう」などと決めているような感じがします。
私は,そのだれかを「ソフトボールの神様」と呼んでいます。
「ソフトボールの神様」だけでなく,「野球の神様」も,「サッカーの神様」も,「ラグビーの神様」も,「吹奏楽の神様」もきっといると思います。そんな神様が,皆さんの練習の様子を,空から,グランドの陰から,教室の天井からじっと見ているかもしれません。
そんなことを心にとめながら,練習に励んでいってほしいと思います。」