スリッパの整頓
- 公開日
- 2010/03/10
- 更新日
- 2010/03/10
ニュース
スリッパというと、私は、大学1年の部活動の新歓合宿を思い出します。もう30年以上も前のことです。大学内の合宿所で、突然、2年生の雷が落ちました。「4年神様」「3年○○」「2年人間」「1年□□」といった封建制の強い部でしたので、たとえ1つ違いといえども、一切、逆らうことはできません。
理由はトイレのスリッパです。トイレの入口に正座させられ、トイレのスリッパがバラバラになっていたことを、30分以上にわたって注意されました。実は、トイレのスリッパをバラバラにしたのは、同泊していた他の部活動の部員で、私たちではなかったのです。というのも、そんなことをすれば叱られることを、1年生全員が既に知っていたからです。
では、なぜ叱られたのでしょう。当時の2年生の先輩の言い分は、「たとえ自分たちではなくても、バラバラになっているのに気が付いたら、それを直すのが我々○○○○○部の部員だ」というものでした。バラバラにした部活動の連中(言葉遣いが悪くてすいません)に腹が立っていたのも事実ですが、その先輩たちの言葉に、「自分たちの部活動はレベルが違うんだ」という、かすかなプライドを感じたものでした。
本日、恥ずかしい話ですが、男性職員のトイレに、スリッパを整頓するための木枠が設置されました。恐らく、用務員さんの怒りが頂点に達したものと思います。子どもたちをしつける立場の私たちが、トイレのスリッパすら整頓できないとは…。私も、明日から、30年以上前の純粋な気持ちに戻って、一つ一つの行動を振り返ってみようと思いました。