学校日記

人権教室 (2)

公開日
2012/12/10
更新日
2012/12/10

校長室から

 3年生の子どもたちが視聴したDVD教材のタイトルは“ プレゼント ”。そのストーリーは、次のような内容でした。

 4年生の綾香(あやか)は、同級生の美由紀(みゆき)の誕生日会に招待された。
 誕生日会当日、友だちはみんなお店で買ったものをプレゼントする中、「お店で買った物より、心のこもった手づくりの品をプレゼントするほうが心がこもっていて、いいよ。」と母からアドバイスをうけた綾香一人だけが、手づくりの写真立てをプレゼントする。
 それは、美由紀のことを思って作ったプレゼントであったが、美由紀の気に入るものではなかった。腹をたてた美由紀は、その日から綾香を仲間はずれにするなど、いじわるを始める。

 美由紀がいじわるをするようになってから、それまで仲の良かった茜(あかね)や恵(めぐみ)まで綾香を避けるようになり、やがてクラス全体が、綾香を仲間はずれにするようになった。
 ある日、算数の授業で指名された綾香は前に出て答えを発表するが、先生に「あまりが未記入です」と指導される。
 綾香が席にもどると、ノートに「バーカ」の落書きが・・・
 
 仲間はすれにされる日はつづいたが、同じようにクラスで孤立している麻里一人だけが綾香をかばい、励ましてくれた。
 しかし、ある出来事をきっかけに、とうとう綾香は学校を休んでしまう。

 やがて、美由紀がかわいがっていたペットのコロ(犬)がいなくなる。
 美由紀からいじわるをされている麻里と綾香だが、二人はコロをさがすポスターを作り始める・・・・


 DVD教材を視聴する子どもたちの横顔を見ると、深刻そうな顔、執拗につづくいじわるや、美由紀の自分勝手な言動に、いきどおりを隠せない表情・・一人一人がすでに劇中の人物になってしまっているようすがわかります。なかには、綾香の気持ちに寄りそい、涙をながす女の子もいました。

 子どもたちの中には、美由紀たちのいじわるをただ近くで見ている人にも、“ 何かできることがあるのでは・・ ”と、気づいた人もいたようです。