読書集会 (3)
- 公開日
- 2012/11/08
- 更新日
- 2012/11/08
図書ボランティアより
読書集会の第2部は、図書ボランティアさんによる「こぶとりたろう」の全校読み語りです。
絵本のさし絵を実物投影機(机の上に置いて、図や写真、文章を撮影する機材)でプロジェクターへ送って、スクリーンに大きく映します。
子どもたちが見やすいように、さし絵はカラーコピーされていました。実物投影機の操作方法は、毎日の朝の読み語りですっかりマスターしているボランティアさん、その技術はわれわれ教師顔負けです。
さて、「こぶとりたろう」のストーリーです。“こぶとりじいさん”ならぬ‘たろう’です。
勉強が苦手なたろうは、かあさんに「こんなにわるい点をとるのは、あたまが固いせいだよ」と言われます。
‘ やわらか頭 ’で休まず勉強してみると、なんと頭のてっぺんにこぶがとびでてしまいました!しかも、国、社、算、理、勉強のこぶが4つも!? どうやら頭のこぶは、知識を詰め込むたびにふくれていくようです。困ったたろうは覚えたことを忘れてしまおうと、がんばりますが、覚えたことはそう簡単には忘れられません。思い出すことがかえって復習となって、こぶはさらに膨れ上がります。
「こんなにかっこわるくなってしまうなんて・・・」、嘆くたろうに妹のちょん子が提案したのは、「こぶとりじいさん」のお話でした。本当にオニなんているのでしょうか?勉強のこぶはとってもらえるのでしょうか?たろうとちょん子はうしみつどきにそっと家をぬけだし、鬼探しをします。
昔話に出てくる生き物だとばかり思っていた鬼が本当にいて火を囲んでおどっているではありませんか。二人はびっくり!妹に背中を押されたたろうは鬼たちのいるところへ転がり出ます。そして、鬼に交じって九九を歌い始めます。
たろうを気に入った鬼たちは、昔話と同じように、たろうの頭にできたこぶを取ってしまいます。ところが、それ以来、たろうはまた勉強が苦手に・・・
「勉強はできないより、できるほうがいいに決まってる・・」とか「すいすい難しい問題がとけること」は、子どもたちのあこがれですよね。
でも、物語に出てくるたろうは勉強ができるよりもこぶを取るほうを選んで、もとの‘石あたま’にもどってしまいます・・・
このお話、エンディングで「めでたしめでたし」となりますが、実は笑える後日談が待っていました。
たろうが固いあたまにもどったのと逆に、鬼のとうさんからこぶをプレゼントされた鬼の子どもたちはちょっと頭のいい子になっていったのだとか・・・
「こんなこぶならほしい!」という声が子どもたちから聞こえてきそうです。