校内研修(10月18日)
- 公開日
- 2011/10/18
- 更新日
- 2011/10/18
校長室から
「一人一授業・教師の腕をみがくシリーズ」の第9弾は、10月18日(火)の3時限、小倉教諭(4年2組担任)による道徳の授業でした。今回は8名の教員が授業を参観し、研修を深めました。
小倉教諭の選んだ教材は、教科書や副読本ではなく、主人公の設定が子どもたちと同じ4年生という絵本「わたしのいもうと」でした。ストーリーは次のような文章で始まります・・・
この子は わたしのいもうと むこうをむいたまま ふりむいて くれないのです
いもうとのはなし きいてください
いまから7年前 わたしたちはこの町にひっこしてきました
トラックにのせてもらって ふざけたり はしゃいだり
アイスキャンディをなめたりしながら いもうとは小学校4年生でした
けれど てんこうした学校で あのおそろしい いじめが始まったのです
この絵本では、ことばがおかしいと笑われ、とびばこが跳べないといじめられ、よごれてもいないのに「くさいぶた」と言われ、せっかっく配った給食を級友は受け取らないなどの仕打ちを受け、やがて食欲もなくなってしまった妹は学校へ行かなくなりました。
時が流れ、妹をいじめていた子どもたちは中学生、高校生になりますが、妹は家に閉じこもったままでした。
やがて妹はひっそり死んでしまう・・・という暗く重いストーリーです。
授業では、小倉教諭の絵本の読み語りを聞くうちに思わず涙ぐむ子どもの姿も見られました。
読み語りを終えた小倉教諭は、「妹が死ぬ前にどんな手紙を書いたと思いますか?」と子どもたちに問いかけ、予想させました。
子どもたちは、思い思いに死んでしまった妹の気持ちにより添って、手紙を書きます。その後、小倉教諭は、実際に妹が書いた手紙を読んで聞かせました・・・
道徳の授業は、実践したらその翌日から行動が変容したりするなどの「即効性」を期待するものではありませんが、この授業をとおして子どもたちの心に「仲良く、幸せに暮らすためのタネ」をまくことができたら・・と願います。