人権週間にちなんで〜「人権週間活動」〜
- 公開日
- 2020/12/07
- 更新日
- 2020/12/09
学校日記
12月10日が「世界人権デー」,そして,10日までの1週間が「人権週間」と定められています。水野中学校では,12月7日の今日から11日の金曜日までを「人権週間活動」の期間として,人権について考える機会としています。
この期間中,各クラスで人権に関するテーマで道徳の授業を行います。帰りの会で,友達に対して改めて「ありがとう」と言う機会を設けます。また,生活委員が,登校時に,パネルを見せて人権についての呼びかけをします。
誰もが住みやすい社会にするために,この機会に皆で人権について考えてみてほしいと思います。
全校集会に代わる朝の校内放送では,校長が人権週間活動にちなんで次のような話をしました。
「鬼滅の刃」が大人気です。「鬼滅の刃」では,悪役として鬼が登場します。鬼が出てくる話はいくつもありますが,最も有名な話は「桃太郎」ではないでしょうか。
村人を困らせる鬼を退治するために,桃太郎が,サル,キジ,イヌを家来にして鬼ヶ島に向かいます。鬼ヶ島に着いた桃太郎たちは,鬼を退治し,宝物を村に持ち帰ります。
正義の味方の桃太郎が悪い鬼を退治するというお話です。桃太郎は,日本の歴史の中で最も有名なヒーローなのかもしれません。
何年か前の,新聞広告のコンテストで,鬼を描いたポスターが賞を取ったことがありました。ポスターの真ん中に小さく一人の鬼の子どもが描かれています。その鬼の子どもは涙を流していました。その子のセリフが,子どもが書いたと思わせる,たどたどしい字で次のように書かれています。
「僕のおとうさんは桃太郎というやつに殺されました」
桃太郎は世間から見たら正義のヒーローなのですが,鬼の子どもからしたら親を殺した極悪非道の悪者なのです。
このポスターの下の方に,小さな字で次のように書かれています。
「一方的な『めでたし,めでたし』を,生まないために。広げよう,あなたがみている世界」
桃太郎というわかりやすい話でも,見方を変えれば,いいこと,悪いことが逆転します。私たちがしたこと,していることは,大丈夫でしょうか。
自分が面白いと思って言ったことは,言われた相手にとってはつらいことだったのかもしれません。自分が相手のためにと思ってしたことが,実は相手にしたらとても嫌なことだったかもしれません。自分が思っていること,感じていることは,相手は,違うように思い,感じるかもしれません。
いろいろな人が,いろいろなことを思い,日々生活しています。少し立ち止まって,自分の考えや行動を相手の立場に立って見つめてみるということは,多くの人が幸せに暮らしていくために必要なことだと思います。