日本ジュニア数学コンクール
- 公開日
- 2013/12/02
- 更新日
- 2013/12/02
学校生活の様子
12月2日(月)3年生の野々山君が優良賞で表彰されました。彼が、表彰された問題を紹介します。
手数の多いじゃんけん
じゃんけんとは、一般に、グー(石)、チョキ(はさみ)、パー(紙)の3種類の手からなり、同じ手はあいこ、石ははさみに勝ち、はさみは紙に勝ち、紙は石に勝ちという三すくみのルールからなる勝ち負けを決めるゲームです。世界にもさまざまなタイプのじゃんけんがあるそうで、たとえばフランスには、石、はさみ、紙の3手に壺を加えた4手からなるじゃんけんがあります。その勝ち負けは、
石ははさみに勝ち、壺と紙に負け
はさみは紙に勝ち、壺と石に負け
紙は壺と石に勝ち、はさみに負け
壺は石とはさみに勝ち、紙にまけ
となっています。ところが、これをよく見ると、壺と石はともにはさみに勝ち紙に負けるのですが、石は壺に負けるので、石を出す意味がなくなります。このように二つの手AとBがあり、「Aが勝つ相手にはBも勝つ、さらにBはAに勝ち」となるときAを「無意味な手」とよぶことにしましょう。
まず、以下の二つのルールをおきます。
条件1 あいこは同じ手のみで、相異なる二つの手は必ず勝ちか負けがつく。
条件2 オールマイティ(他のすべての手に勝ち)、および逆オールマイティ(他のすべての手に負け)となる手はない。
上のルールの下で、以下のことを証明してください。
1 手数が4のじゃんで、無意味な手のないものは存在しない。(言い換えると、必ず無意味な手ができてしまう)
2 手数が5以上なら、無意味な手のないじゃんけんの勝敗表を必ず作ることができる。(ヒント:まじ、手数が5と6の場合を考えましょう)
という問題です。問題の意味がわかりますか?
また、募集要項を見ると、「平成25年8月10日(土)10時受付 解答時間10時30分から16時」とあり、注意事項には「昼食は各自で持参すること。昼食の時間は、各自が自由に設定し、その時も解答にあたってよい。ただし、会場から外へ出ることはできない。」「参考書、ノート、電卓等の持ち込みは自由。ただし、問題に関する私語および通信機器の使用は禁止する。」などと書いてありました。賞をとることよりも真夏に5時間30分も挑戦した姿に感動します。