かなり先の話ですが…
- 公開日
- 2011/06/02
- 更新日
- 2011/06/02
ニュース
昨年度の観劇会は体育館で行いました。劇団の人たちが暗幕を取り付けて努力してくれましたが、やはり、あの明るい体育館を充分に暗くすることはできませんでした。
観劇会そのものは何とか上演できたものの、照明の効果は不十分に終わりました。
「天気の良い日中は照明が要らない」という謳(うた)い文句の体育館は、どう足掻いても真っ暗にすることはできません。
そこで今年度は、文化センター・文化ホールで観劇会を行うことにしました。会場の利用料はかかりません。「暗転」も容易にできます。学校から徒歩で行けます。
劇団は「たんぽぽ」に決定しました。演目は『ふしぎの森のヤーヤー』です。
『ふしぎの森のヤーヤー』は、本当にふしぎな物語です。大体登場するのがこの世にいそうもない奇妙キテレツなイキモノばかりですし、おまけにこのイキモノたちは、わけのわからないことをいい、説明のつかないおこないをします。まさに「へんな」イキモノばっかり出てくる「へんな」お話です。
私はいま、わざと「ふしぎな」と書かずに「へんな」と書きました。もしだれかを、「へんなやつ」というと、友達になりたくないとか、口をききたくないとか、つきあわないでおこうとかいう気持ちが伝わってきます。でも「ふしぎなやつ」というと、そのふしぎさのわけを知りたい、わかりたい、できることなら友達になりたいという気持ちが伝わってきます。
ここに出てくるイキモノたちは、きっとある人たちからは「へん」と言われるイキモノたちです。でも原作者は「ふしぎ」と言う言葉を選んでいます。
そこで気がつくのです。原作者がえがいているのは、じつは今の子どもたちなのだと。他人ともかかわりが持てず、自分を閉ざしてしまったり、劣等感をおどけることで隠すのが、生き方の一部になってしまったり、そうした心の病をかかえこんで、人とのかかわりを失ってしまった子どもたちが、今私たちのまわりには大勢います。「へんなやつ」で塀の向こう側に追いやりがちな、そういう子どもたちの心の錠を、この原作者は「ふしぎ」というキーワードで開けようとしています。内田麟太郎さんは、幼名をヤーヤーといったにちがいありません(劇団「たんぽぽ」のHPから引用)。
まだ正式には決まっていませんが、会場が広いので、「保護者の皆さんにも見て頂いても良いのでは?」という話も出ています。内容は小学生対象のものですが、大人でも結構楽しめます。もちろん有料ですが、「それでもご覧になりたい」という方は…。
因みに、期日は10月18日(火)に決定しています。
劇団「たんぽぽ」のHP… http://www.gekidan-tanpopo.com/index.html