初任者研修(7月12日)
- 公開日
- 2012/07/12
- 更新日
- 2012/07/12
校長室から
昨年度よりスタートした「一人一授業・教師の腕をみがくシリーズ」の第3弾が7月12日(木)の3時限に行われました。
授業者は初任者の藤谷教諭です。藤谷教諭は担任する4年1組の子どもたちを対象に、国語の単元「一つの花」の授業を公開しました。
今日の授業は「一人一授業・・・」と同時に、藤谷教諭自身の「初任者研修の研究授業」も兼ねて行われました。
戦争を題材にした国語の読み物はいろいろあります。4年生の子どもたちは「ちいちゃんのかげおくり」も学習しています。
過去にも「石うすの歌」や「最後の授業」というお話もありました。
「一つの花」の原作は今西祐行。あらすじは・・・
まだ太平洋戦争のはげしかった頃、食べるものもほとんどなく、人々は配給で生活をしていました。こんな時代に生まれたゆみ子は、いつもおなかをすかしていたのでしょう。最初におぼえた言葉が「ひとつだけ ちょうだい」「ひとつだけ・・・ひとつだけ・・・」
やがて、身体があまりじょうぶでないお父さんも戦争に行くことになりました。
お母さんと、ゆみ子は、だいじなお米で作ったおにぎりをもって、送っていくのですが、
「ひとつだけ ちょうだい」とだだをこねるゆみ子が、お父さんのおにぎりをみんな食べてしまいます。
汽車がつく頃になって、またしても、ゆみ子の「ひとつだけ」がはじまり、大声で泣きだします。もう、おにぎりもなく、お父さんは駅のすみから、一つのコスモスをつんできて、ゆみ子に渡すと、汽車に乗り込み、戦地へ出かけました。
それから10年がすぎ、ゆみ子の家は、コスモスの花につつまれている…
藤谷教諭はこのプラットホームでの「親子の別れのシーン」を中心に、お父さんの願いや思いについて子どもたちに話し合わせ、父親の思いをワークシートに記入させました。
授業後に子どもたちの読みとったことを調べると、ゆみ子を大切に思う父の感情や将来への期待など子どもたちの気づきが書きつづられていました。