タイプライターとの出会い (1)
- 公開日
- 2012/04/30
- 更新日
- 2012/04/30
校長室から
せっかくのお休み。春日井市の雑貨店へ買い物にいくと、駐車場で「蚤の市」(のみのいち)なるイベントをやっていました。
机やいす、食器などの骨董品の中に、よごれたタイプライターが一つありました。子どもの頃からガラクタ好きで、ガラス瓶、おもちゃ、時には段ボールの中で泣いている子犬まで拾ってきては母親に叱られていた記憶があります。
サビやホコリでしっかり汚れてはいるものの、そのタイプライターは有名なO社製で工業デザインの父と謳われたニッツォ−リの不朽のデザインを受け継いだものです。
お店の人に値段を聞くと、「壊れて文字は打てないし、ひどく汚れているので専用ケースつきで600円でいいよ!」とのこと。なんだか愛らしいデザインにひかれ、そのタイプライターはわが家へやってきました。(写真 上)
タイプライターを買った理由は二つあります。昨年度、八幡小学校の音楽部は演奏会でルロイ・アンダーソンの楽曲を発表しました。アンダーソン作品には、紙やすり(サンドペーパー)など、日用品にスポットを当てたものがあります。その中にタイプライターを楽器として使用した「THE TYPEWRITER」という曲があり、ぜひ音楽部の子どもたちに、実物を紹介してみたいと思ったからです。
もう一つの理由が、現代のコンピュータソフトやワープロなど文書作成ツールの原型とも言えるタイプライターを子どもたちにふれさせる機会をつくってみたかったことです。
「この値段でかわいいインテリアになればOK!」と考えて、まずは洗剤で汚れを落とし、「ダメもと」で分解して掃除してみることにしました。
1時間ほどかけて、分解したり、あちこちいじったりしていると、パチパチと軽快な音をたてて動き始めるではありませんか!そして、まん中あたりに「インクリボン」がセットされているのに気づきました。本当にリボンみたいな形状をしているんですね。これが・・(写真 下)そういえば、むかしのワープロにもインクリボンという名称の消耗品がありましたよね。
さて、タイプライターは文字の刻まれたキーがハンマーのようにインクのしみこんだリボンを打って印字する仕掛けですが、残念ながらインクが乾いてしまっているので印字が可能かどうかわかりません。さっそくネットで調べてみると、タイプライターの根強いファンや愛用者の人口は多く、インクリボンも購入できることがわかりました。
「ひょっとしたら、この600円のタイプライター、再生するかも・・」という期待もふくらんできました。
私はタイプライターにふれた経験がなく、使い方はまったくわかりません。このゴールデンウィークを利用して、インターネットで構造や使用方法などを調べて、さらに調整ができたら、インクリボンを交換して、文字が打てるか試してみたいと思います。 (つづく)