山口のお祭りと「9本の矢」
- 公開日
- 2011/10/16
- 更新日
- 2011/10/16
はたとうの風
今日16日(日)は、山口地域のお祭りです。昨日の雨が上がり、本当によい秋晴れになりました。お祭りには、9本の矢を付けた馬が走ります。そのわけが、「幡山村昔話」に書いてありますので、紹介します。
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今から450年ほど前。
戦いに敗れた山田信濃守(やまだしなののかみ)というお侍さんが馬に乗って故郷に帰る時のことです。猿投山の山頂に着いて伊勢の海に沈む夕陽を眺めていると、どこからともなく口から炎を吐く大蛇が現れ、毒をかけてきました。
お侍さんは、戦国武将の武田信玄からもらった銀鷹の10本の弓矢の中から1本を取り、大蛇を射止めました。しかし、大蛇との戦いがもとで、海上(かいしょ)の辺りで倒れてしまいました。
あくる朝、村の人が倒れているお侍さんを見つけて助けました。お侍さんは、体がよくなるまで、庄屋さんのところで過ごすことになりました。
しかし、大蛇の毒のせいか、お侍さんの体の具合はよくならず、1556年に亡くなってしまいました。
最期の時、お侍さんは村の人たちの親切に感謝して大金をおくりました。
山口村に住む村人にとってこのお金はとてもありがたく、暮らしが豊かになったそうです。
村人は、それ以来、お侍さんが残した「9本の矢」を大切にして守り、村のお祭りの時に出すことにしました。
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こういうわけがあったのです。
馬の後ろから、幡東小のお友だちが駆けています。地域のお祭りでは、子どもたちがいろいろな役を務め、みんないい表情をしていました。
地域の人が、「山口の子は、みんな元気がいいねえ」と話してみえました。嬉しいお言葉です。