学校日記

詩(1年国語)

公開日
2021/04/20
更新日
2021/04/20

学校日記

1年生が中学校の国語の授業で,最初に出会う教材は,谷川俊太郎の詩,「朝のリレー」です。教科書の表紙の裏に,カラー印刷されています。この詩を読んで,生徒たちはどう思い,どう感じるでしょうか。中学校の思い出とともに,いつまでも覚えておいてほしい詩です。


 「朝のリレー」

カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球で
いつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交換で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ