学校日記

思いを伝える

公開日
2013/11/18
更新日
2013/11/18

校長のこちょこちょ話

 11月15日(金)3年D組の給食バイキングに3名の教育実習生の方が来校し、生徒を対象に食についてお話をいただきました。実習生は管理栄養士の資格を取るための実習だそうです。栄養士の免許をとった人が、管理栄養士国家試験を受けて取得するもので、かなり取得がむずかしいそうです。
 お話の内容は、「サバを食べよう。」です。若鶏の唐揚げとサバを体を構成するタンパク質と酸素を全身に運ぶ鉄分の含有量で比較します。「100g換算で、サバがタンパク質20.7g、鉄分1.1mg、若鶏がタンパク質17.3g、鉄分0.9mgを比較してサバの方が優れているのでサバを食べよう。」と論理を展開します。血合肉の説明や工夫した魚のイラストを用いてとてもわかりやすく説明できました。生徒も給食の時間にもかかわらず、授業中のように、もしかして授業中以上に集中して聞いていました。実習としては大成功です。
 しかし、私は100g換算ではなく、100円換算が必要ではないかと疑問を持ちました。「いくら栄養価が高くても高価なものはそうそう食べられない。」と考えたからです。早速、その日に近くのスーパへ価格を調べに行ってきました。鶏モモ肉は98円と58円がありました。「98円の方は国産で水炊きでも臭みがで出ません。58円はブラジル産で唐揚げにするなら臭みはありません。」とお店の人に説明していただきました。サバは160円と表示かありましたが、重さが表示されていませんでした。これまた、店員さんに裏の方へいって重さを量ってきてもらいました。結局、100円換算して、サバは140グラム、若鶏が、172gとなり、サバはタンパク質は29.0g、鉄分は1.54mg、若鶏は29.8g、1.54mgとなりました。大差ないという結論です。しかし、国産の若鶏となるとサバの方が優位に立つことでしょう。
 私は毎年、健康診断をしています。そのとき、「尿酸値が高いのでプリン体は控えてください。」と指導を受けます。どんな食物がプリン体が多いのだろうと調べてみました。うわさ通りアルコールではビールが一番です。魚類ではイワシやカツオです。そこで、カツオ100g食べるのと同じくらいのプリン体をとるのは、ビールをどれくらい飲めるのだろうと計算しました。何と5リットルです。現実問題として、カツオ100g食べるのはむずかしいことではありません。しかし、ビール5リットル飲むのは無理です。栄養価だけではなく食べやすさ、飲みやすさも考え合わせなければなりません。食育が大切にされる昨今、いろいろなことに着目して健康を考えていかなければならないことを痛感しました。
                          
                            平成25年11月18日
                           水無瀬中学校長 浅井大司