学校日記

世界の子どもたち(校長)

公開日
2006/11/27
更新日
2006/11/27

校長先生メッセージ

 読書週間が11月の初めにありましたが、今日は1冊の本を紹介したいと思います。本屋さんで、「あなたの夢は何ですか?私の夢は大人になるまで生きることです。」こんな題名の本を見つけました。そのとき、何か変だな。夢が大人になるまで生きること?日本だったら、大人になるのは当たり前なのに、夢が大人になることって?興味を持ったので読んでみることにしました。内容は、世界の子どもたちの生活の様子。特に貧しい国に暮らしている小学生、中学生の生活の様子を書いた本です。貧しい中でも一生懸命に生きている子どもたちの姿でした。その本の中のひとつの話を紹介します。
 『フィリピンにスモーキーマウンテンと呼ばれている場所があります。そこは、広大なゴミ捨て場です。ダンプカーで毎日、山のように運び込まれ、自然に発火し煙が出ています。「煙の山」スモーキーマウンテンと呼ばれていました。ごみの中から、ビンやペットボトルなどリサイクルできるごみを拾って暮らしている人が大勢います。大人に混じって子どもたちもごみを拾って家族の生活を支えるためにがんばっています。手や足は真っ黒に汚れ、皮がめくれて血だらけ。それでも一心不乱のごみを拾っていました。生きるために必死で戦っているようにも見えました。一人の少女に、「あなたの夢は何ですか?」と聞くと「私の夢は大人になるまで生きることです」と答えてくれました。毎日の生活も、ごみに頼らなければ満足に食事も食べられません。環境状況も極悪です。病気になっても、病院へいけません。食事さえも一日中食べられないこともある現状で暮らしています。大人になるまで生きていけなくてなくなってしまう子どもたちがたくさんいます。』
 日本にすんでいる人たちは、一日三食の食事もでき、学校にも通え、豊かな生活をしています。しかしそれが世界中の子どもたちの普通の姿ではありません。もっと、自分たちの生活を見つめなおすこと、世界の子どもたちの様子を知っていく必要を感じました。本には日本の近くの国の子どもたちの様子が多く書かれていました。また、その本には、続編が出版されています。その本の題名は、「あなたの夢は何ですか?僕の夢は人間になることです」どういう生活をしている少年なのか、考えてみてください。