被災地より
- 公開日
- 2012/03/29
- 更新日
- 2012/03/29
日々のページ
先日、被災地の戸倉小学校からお礼の手紙が届いたことをHPでお知らせしました。
昨日の夕刊に、戸倉小学校と同じ町にある志津小学校6年生の女子のことが紹介されていました。大地震と津波が起きた時の様子をノートに記し、町を訪れる人にその恐ろしさを伝えているそうです。
—▼日本経済新聞に掲載された写真・新聞記事よりー
ノート13ページに記した文章は「3月11日2時46分、5時間目のまっさい中でした」の一文で始まる。
今までにない強い揺れ。「いつも強い男の子も泣きだしてしまいました」。校庭では同じ学校に通う弟が震えて泣く様子も見えた。
母の由美さん(38)も学校に駆けつけ「ギュとだきしめてくれました」。だが、突然、大人たちが町を見下ろせる校庭の端に集まり始める。
校長は子どもが見たらパニックになると考えたのか「大丈夫ですから」と、児童たちに座るよう指示した。
雪も降り、寒くなる。相次ぐ余震。トイレに行きたくても「足がガタガタ」で動かなかった。
「ねえ、お母さん。お父さんは?」と聞くと、由美さんは何も言わなくなってしまった。しばらくたって、海岸近くにある結婚式場の高野会館に行っていると教えてくれた。だが、町は全滅していて、残っているのは病院だけとの情報もある。
学校に泊まり、翌朝になって、高野会館の様子を見るため母と手を握り合って校庭の端へ。
町を見下ろすと、自宅も友だちの家もなく「ぐちゃぐちゃ」だったが、4階建ての高野会館は立っていた。屋上に人も見え、1キロ近く離れた会館に向かって手を振り、母と泣きながら抱き合ったという。
そのうち、泥まみれの父、真さんも学校へ。「だきついて喜びました。うれしくて涙が止まりませんでした。」「お父さんのにおいがしました」と記している。
◇体験を語っている佐々木さんは、4月から中学生。
「もう、大丈夫」と震災のつらさを乗り越え、新しい始まりに希望を持って進もうとしています。
戸倉小学校の子たちも同じ体験をしました。私たちにできることで、応援の気持ちを届けていきたいと思います。